夫が網膜色素変性症と診断されて10年 今だから話せること
こんにちは、RPwifeです。
今日は、夫が網膜色素変性症と診断されてから10年が経った今だからこそ話せるお互いの気持ちについて書き留めておきたいと思います。
診断された当事者とその家族との関係性や距離感って、本当に難しいですよね。
寄り添って欲しい人もいれば、放っておいてほしい、これまで通り変わらず接してほしい、と思う人もいると思います。
でも、やっぱり大切だったなと思うのは、相手の気持ちを尊重しながら一緒に受け止めることでした
診断当初のお互いの気持ち

最初のころ、私たち夫婦はお互いに気を使い様子をうかがっていました。
- 病気・仕事・生活について話がしたい
- でも嫌われるかもしれない
- 今の関係が崩れるかもしれない
- 傷つけてしまうかもしれない
そんな思いが頭をよぎり、なかなか踏み込んだ話ができませんでした。
ですが、このままでは何も進まないと思った私は、「これで今の関係が崩れるならそれまでだ」と覚悟を決め話を切り出しました。
緊張しながら、自分の気持ちをストレートに伝えると、夫は驚いた表情を浮かべました。
でも、少しずつ診断当時のことを振り返り、仕事や生活への不安、病気を受け入れられない気持ちなどを話してくれました。
少しずつ夫の気持ちに変化が

当時の夫は、
「もう治らないんだから病院にはいかない。」
「考えたくない。」
「長生きなんてしたくない。」
と、話の端々にネガティブな言葉が多く、私自身もどう接するべきか悩む日々でした。
それでも、少しずつ会話を続けることで、夫の行動や考え方にも変化が見られるようになりました。
病気や視覚障害、障害者手帳、障害年金、指定難病患者への制度や支援など、1つ1つ情報を収集しながら、少しずつ前向きな気持ちが芽生えているようでした。
障害について知ることで不安が軽減

最初の頃は、夫も私も網膜色素変性症についてほとんど知識がありませんでした。
どんな病気なのか、これからどうすればいいのか、何から始めればよいのか、全く分からない状態。
それでも何か情報を得るために、とにかく調べ続けました。
調べていくうちに、
- 最新の研究や治療に関する情報
- 病気の相談ができる場所やコミュニティ
- 具体的にやっておいたほうがいいこと
などが分かるようになり、漠然とした不安が少しずつ安心へと変わっていきました。
行動したことで見えてきたこと

やるべきことが明確になったことで、行動に移しやすくなりました。
夫はこうした行動を数年間積み重ねたことで、不安が軽減されたと言っていました。
「この病気は見た目では分かりにくいし、進行が遅いからこそ『自分が難病だなんて信じられない』という気持ちもあった。周りに同じ病気の人がいないから、自分の気持ちを理解してもらえなかったのも辛かった。」
そうやって、夫が不安を吐き出してくれるようになったことも、私にとっては大きな変化でしたね。
行動して病気が治るわけではありませんが、それでも、未来を見据えた準備と行動で得た経験が、夫の行動力をさらに高め心の支えになっているのだと感じています。
病気を自覚する時が一番つらい。でも家族がいてくれるから頑張れる。
最近では、その日の目の調子や見え方を話してくれるようになり、新しく知った情報を日々共有しあえるようになりました。
確実にやってくる未来を見据えながら生きている、そんな行動力のある夫が本当に頼もしいです。
「病気を自覚する時が一番つらい。でも家族がいてくれるから頑張れる。」
私は自分がしんどい時、夫のこの言葉を思い出して乗り切っています。
病気を告白する時。
暗くて足元が見えない時。
子供と衝突する時。
障害者手帳を申請する時。
車の運転をやめた時。
白杖を初めて使う時。
これまで何度も夫の辛い瞬間に立ち会ってきました。
きっとこれからも「その時」は訪れると思います。
それでも変わらず一番そばで一緒に受け止めていきたいと思っています。